2011年2月15日のApple App Storeガイドライン更新でついに単発電子書籍アプリは禁止に!?

2011年2月15日、Apple App Storeのレビューガイドラインが更新されました。そこに注目すべき変更点が・・・。

2.21 Apps that are simply a song or movie should be submitted to the iTunes store. Apps that are simply a book should be submitted to the iBookstore.

翻訳しますと、

2条21項 単に歌やムービーであるアプリはiTunesストアに登録されるべきです。単なる書籍であるアプリはiBookstoreに登録されるべきです。

先日、「Apple AppStoreが英語圏で単体電子書籍アプリを却下、日本ではいわゆる『無料版』を却下、その行く末は?」で皆様に大きな反響をいただいた時点では、Apple社の今後のポリシーの変化についてはあくまでも「予想」だったのですが、ついにここで明らかに単体電子書籍アプリはだめだとの文言が規約に追加された訳です。

しかし、我々日本語アプリデベロッパーにはここで大きな矛盾が生じてしまうのです。

それは、iBooksのフォーマットであるePubではまともに日本語の縦書きができないという点と、さらにはiBooksへの出版自体が日本ではまだできないという点です。

このレビューガイドラインの改定は、その矛盾点が明文化されたというなんとも不可解な状況を作り出してしまい、ますますデベロッパーの間での混乱を招くでしょう。このガイドラインを守ることが事実上100%不可能なのですから。

現時点では単発アプリが企業によって審査を通過したり、却下されたりとばらばらの状態で、日本語版iBookstoreのオープンがいつなのかもわからない今は、弊社を含め電子書籍アプリのベンダーは、手探りのまま事業を継続せざるを得ない状態だと言う事です。

しかも、

10.2 Apps that look similar to apps bundled on the iPhone, including the App Store, iTunes Store, and iBookstore, will be rejected

日本語に翻訳すると

10条2項 App Store、iTunes Store、そしてiBookstoreを含むiPhoneにバンドルされているアプリに似通ったアプリは却下されます。

とのことですから、現在これらガイドラインに文言通り準拠した上で電子書籍をApp Storeで出版するには、書店型アプリにして、かつiBooksに「似ていない」形にする必要があると言う事です。

5月にはePub 3.0となり、縦書き+ルビがまともになるかもしれませんが、ひょっとしてあと3ヶ月は日本語マーケットは中途半端に放置されるのでしょうか?

さて、この先どうなることやら・・・。皆様のご意見を是非お聞かせください。

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