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Apple AppStoreが英語圏で単体電子書籍アプリを却下、日本ではいわゆる『無料版』を却下、その行く末は?

Apple AppStoreが英語圏で単体電子書籍アプリを却下、日本ではいわゆる『無料版』を却下、その行く末は?

ガジェット

弊社でもiPhoneとiPad用の電子書籍アプリプラットフォームTouch Books ReaderをImpressさんなどに提供させていただいておりますが、今朝海外のデベロッパーの友人からあるびっくりな情報が・・・。

じつは、英語圏のApple AppStoreでは、単体の電子書籍アプリが審査で却下され始めたというのです。

多くの人の考察によりますと、いわゆるAlice for the iPadのような画面が動いたりという「インタラクティブ(Appleの審査かがりが実際に使った単語)」な電子書籍は単体アプリとしても審査は通すが、いわゆる単純な電子書籍アプリは今後審査を通さない、とのことでした。

すなわち、弊社のTBRをはじめ、単に読者の「読書」に特化した書籍アプリは今後通らないということです。

そして、Appleの言い分は・・・・。そうです。「使える書籍には今後iBooksを使いやがれ。」ということです。絵が動いたり、傾けると崩れたりという、ePubで表現できないものは単体アプリでかまわんが、それ以外はePubにしてiBooks経由で出版しやがれ、と。

実際、この現象は調べたところによると1月半ばから発生しており、SonyのReaderアプリがApp Storeの審査で蹴られた事件や、新しいiOSアプリでの継続課金(購読、いわゆるrecurring billingやsubscriptionと呼ばれるもの)の幕開けとなる、ニューズコープと30ミリオンの資金と100人のベテラン記者を突っ込んだiPad専用新聞the Dailyの登場と、Appleポリスの動きが2011年に入ってから何かと激しいのです。

そのさなか、日本でも、実際弊社クライアントでも「有料版」と「無料版」の電子書籍を審査に出したところ、無料版が却下されました。その理由がなんと「スパム行為」・・・。同じような内容の書籍をApp Storeに氾濫させる行為として却下、だそうで・・。

幸い、弊社アプリにはもともと立ち読み機能というIn App Purchase機能があるので問題はないのですが、今まで当然のように「有料版」と「無料版」を出版してきた企業や出版社にとっては、もうその手は使えないと言う事です。

実は、去年から、シリーズものの電子書籍はばらばらの単発アプリで審査に出すとはねられる傾向になってきていました。よくランキングで見た「カイジ」方式はもうだめなのがわかっていましたが、果てにはその書店型アプリ、単体アプリにまでも締め付けが及んできたと言う事です。

SonyとAppleの話もまだはっきりとした答えが見えず、Appleポリスのポリシーが明確ではない今、推測でしかものが言えないわけですが、今後日本のAppStoreでも着実に裏ではiBooksの準備が進められているわけで、誰がどう考えても「有料版・無料版のやり方はだめよ。」から、欧米と同様「単体電子書籍アプリはiBookでだしやがれ」に方針が転換されることは明かであり、現在それで飯を食っている人にとっては大打撃は必至なのです。

しかし、先日のAppleのiAdローンチに伴うAdmobの締め出し事件が後に撤回されましたように、Appleポリスも全く周りの声を聞かないわけではありませんので、今後この方針がどう転換されるかはJobsさんを含む一部の人間にしかわかりません。

いずれにせよ、弊社TBRを含む単体電子書籍アプリ用プラットフォームや、Sony Readerを含む書店アプリプラットフォームは今後App Storeから完全に排除されるのでしょうか。業界の方々、今から策を打った方がよいかもしれません。

そろそろ、メインをAndroid版にでも移そうかな?

業界の方、ぜひコメントでご意見をください。

追記:

2011年3月15日、この話に進展がありました。こちらからどうぞ。

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Written by 朝山 貴生

8 Comments
  1. 業界の者です。こちらは単体アプリ(有料版)は昨年後半からキッパリ拒否されています。おかげでしばらく出せませんでした。「前からストアアプリで作って出せって言ってるだろ(-_-メ) 」(←意訳です)という回答でした。無料版(お試し版)は試してませんので知りません。

    • なんと!こちらは単体アプリでも有料版は2月に入ってからでも複数冊について審査通ってますよ。

      • 厳密に言うとiphoneは単体(紙のコミックを電子化したものでシリーズものか読み切りかを問わず)アプリで「電子書籍」はNG(つまり、シリーズ物の途中からもNG)。
        「電子書籍」でないもの(動画組み込みのスノボの教本アプリ)は通っています。
        それ以外は未だに審査通らず(というか審査要求してもご機嫌損ねて会社全体のアプリをけられても嫌なので申請していません)
        一方ipadは画集アプリなどは審査通っています。
        僕のところ以外の会社で単体のシリーズ物を未だに出し続けられている会社もあります。
        現在この事情はどうも一律ではないみたいですが、結局各社の事情はappストアに出てくる来ないでしか判断できないため詳細は不明です。

        ダメならだめでその条件は何か(新規だけNGで継続はOK?)。施行がいつからなのか?をはっきりしてほしいものです。これは課金の条件も同じです。appleってIT企業だから何ですかね、アプリ提供者への対応がまさに「クラウドの中」状態です

        追加ですけど、Androidも年末か年始に特定アプリがマーケットから落とされていますよ。
        アンドロイドは価格も安く、ティーンが買いやすいからかコンテンツ(アプリ)そのものに対する制約が強化されるともっぱらの噂です。

        • 詳細な情報をありがとうございます。弊社では、某出版社様経由ではありますが、シリーズものではない文字がメインの単体電子書籍アプリでも審査がまだ2月になっても複数冊分通っておりますので、どうやら審査に出す会社やApple側の担当者(?)によって結果が違うんですね・・・?これまた困ったものだ。ガイドラインははっきりしてもらわないとプランが立てられませんね。

          • CPにとってみれば日本のキャリアの方が基準が明確ですね。そのうちappleもそうなって欲しいものです。

    • あ、シリーズものはストア系にしなければ、はねられますね。確かにそれは去年からそうです。そういうことでしょうか?

  2. まさに「スパム行為だ」とリジェクト食らった。>単体電子書籍アプリ 
    iBookに乗せろというのは頷ける言い分だが、縦書き対応も難しい、雑誌のようなリッチな組版に適さない、そんなepubを主流規格にしろというなら無茶。 
    日本語組版のデリケートさを思えば、その美しさや伝統を守る意味でも、日本独自の規格を設けるべき。(※メーカー独自じゃなく日本独自ね) 

    • 本当にその通りですね。日本でのiBooksローンチやこのルールの適用強化が遅れている大きな要因の一つがそれだと思います。

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