老人の変装マスクをかぶって密入国した20代のアジア人がカナダで拘束される【写真】
今朝、euronewsチャンネルを見てみたらぶったまげたニュースを見たのですが、日本のメディアには一切掲載されていないのでご紹介します。
どうやら、老人の変装マスクをかぶって20代のアジア人がカナダで拘束されたというのです。
それだけでは何のことかわからないでしょうから、様々な報道をまとめるとこんな感じです。
この「老人」は、2010年10月29日、香港からカナダ行きの飛行機に搭乗しました。離陸後数時間でトイレに入り、出てきた際には20代の青年になっていました。
この人物は当然のことながら香港空港での中国政府によるものを含む複数回のIDチェックをすり抜け、無事に搭乗しカナダまでたどり着きました。
マスクはシリコン製で、白人の老人に変装するためのものであり、若いアジア人に戻った後も鞄に入れて運んでいたようです。
では、そのビフォアー・アフター写真をどうぞ。
当初は、この事件があまりにも想像の範囲を超えていたため、各機関は古典的なパスポート交換によって起こった事件であるかと勘違いしたぐらいだそうです。
当然のことながら、このような変装による密航は世界で例を見ず、各国のセキュリティー担当者がこれは今後の空港におけるセキュリティーにまた新たな課題をもたらすとしています。
しかし、メイクの専門家によると、この変装はすぐにばれるにもかかわらず、誰も気づかなかったのはおかしいといった意見もあります。
どうやら、この人物の目的は「亡命」であり、亡命機関にたどり着く前の入国時に拘束されたようで、この報道はどうやらその段階での情報リークによるものだそうです。当然のことながらカナダ政府の亡命機関は何らかの情報を知っているはずですが、この資料リーク後も沈黙を守っているようです。
この報道はかなりの反響を呼び、インターネット上での話題はその責任の所在から、マスクのクオリティまで様々なテーマに飛び火しています。挙げ句の果てには、とある弁護士が、亡命させる人間のネタをリークさせたら、本人の身の安全どころか、カナダという国の信用にも関わるとブログで綴っています。
古くは初代Mission Impossible(スパイ大作戦)、日本では怪人二十面相シリーズやルパン三世でこういったシーンはよく見てきましたが、さすがにこんなことは現実的にはできないだろうと思っていたら、本気でやる人がいるんですね・・・。しかも、成功する人が。もし自分では始終ドキドキしていてもたってもいられないはずです。
個人的には、ただでさえ911以降無駄に厳しかった空港でのセキュリティーチェックが、ようやく何年もたってましになってきたのに、こんな事件でまた更に厳しくなるのではないかと懸念しています。
写真を見てもあまりシリコンマスクの精度が良くないようにも見えるのですが、更に技術が進んでいたちごっこがエスカレートすれば、昨今問題になっているボディスキャナーどころでは終わらなくなるかもしれませんね。