Google AdSenseが10月からのディスプレイ広告への+1ボタン表示によるソーシャル広告化を正式に発表
先日+1の表示によるAdWords広告のソーシャル広告ネットワーク化がテストされている件についてお伝えしましたが、ついにAdSenseの公式ブログにてその正式発表がされました。
AdSense広告の+1対応に関する説明をそのまま引用させてもらいますと:
10 月から、お客様のサイトに掲載されるディスプレイ広告に +1 ボタンが表示されます。ユーザーはこのボタンをクリックすることで、友人や知人にその広告をおすすめることができます。広告の下におすすめ情報が表示されると、サイトに掲載される広告により多くの注目が集まるようになり、クリック数と収益の増加が期待できます。
たとえば、A さんが格安航空券の広告を見て、友人にもすすめようと +1 ボタンをクリックしたとします。その後、Google アカウントにログインしている A さんの友人や知り合いには、その広告の下に A さんの写真と A さんが +1 したことを示すテキストが表示されます。
+1 ボタンとおすすめ情報はディスプレイ広告の下部に表示されます。
これにより、この広告を A さんの友人や知り合いが見る可能性も高まります。理由は、表示する広告を決定するロジックにおいて、友人のおすすめが指標の一つとして含まれるためです。広告オークションは通常どおり動的に行われますが、友人(ここでは A さん)のおすすめは、高い関連性を示すシグナルとなります。言い換えると、+1 は、広告の関連性を判断するための付加情報として使用されます。
すべての広告はこれまでどおり広告オークションにかけられ、最も収益性の高い広告が掲載されます。+1 ボタンのクリックは、広告のクリック数に加算されません。+1 ボタンのクリックにより直接収益が得られるわけではありませんが、サイトのユーザーにより有益な AdSense 広告が配信されることで、結果として収益の増加が見込めます。
友人の+1シグナルが、広告表示のウェイトに影響することがついに公式に発表されたわけです。
しかし、ここでもやはり重要な情報は省かれていました。
私が先日この件を紹介した記事で使ったAdWordsのこのスクリーンショットを見てください。
AdWords広告上でクリックされた+1は、一般的なウェブサイトで押された+1と同列で、Google+のプロフィールにある+1タブの一覧にこのように列記されるのです。
これがどういうことかと言いますと、AdWords広告に+1をしますと、その広告のランディングページに+1を押したことと同様に扱われるため、広告表示以外でもGoogleでの通常の検索結果にも影響を与えることになるということです。
Google+でフォローしているユーザーの+1が、Googleでの検索結果に大きく影響を与えることは先日お伝えした通りです。
もし、この仕様が10月からの正式サービスに継続して採用されるとすれば、Google AdWordsへの出稿は大きな副産物をうむことになります。
すなわち、Google AdWordsへ広告を出稿すると、そのランディングページへの+1が増え、Google+のソーシャルグラフ上で検索結果順位が向上し、結果そのランディングページへのトラフィック流入向上につながると言う事です。
これは、Google+というSNSにおける人間関係(ソーシャルグラフ)と、Google AdWordsという広告ネットワーク、そしてGoogle検索という3つのパーツがそろわなければ実現しないことであり、現在のところ世界でGoogleだけが1社で完結できる構造です。
Googleが数ヶ月の間密かに進めていたこのAdWordsのソーシャル化ですが、今後のGoogleのさじ加減次第では他の広告サービスに大きな影響や打撃を与えることになるかもしれません。
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