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ナレッジグラフ型セマンティック検索+ソーシャルグラフ型パーソナライズド検索=史上最強の検索エンジンGoogleとなるか?

ナレッジグラフ型セマンティック検索+ソーシャルグラフ型パーソナライズド検索=史上最強の検索エンジンGoogleとなるか?

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Googleが、おそらくソーシャルグラフを大々的に取り入れたパーソナライズド・ソーシャル検索である「Search Plus Your World」を導入した今年1月以来の、大規模なアップデートを導入しました。

そのSPYWアップデートでは、GoogleはあなたのGoogle+だけではなく、twitterやFacebookでの人間関係から、あなたのソーシャルグラフが評価しているシグナルにウェイトを置いて、ユーザーごとに最適化した検索結果を表示し、友人間での固有名詞をも理解するという恐ろしい武器を実装してきました。

ところが、今回のアップデートはより「本来のGoogleらしい」と言えるであろう超大型アップデートであり、さらにGoogleの検索技術を大幅に飛躍させるものなのです。

Googleが2年以上もの年月を投じて、5億もの対象となる事柄とそれらの35億もの関係性をデータ化することによって完成したこのナレッジグラフは、とうとうGoogleの検索エンジンに言葉の意味を理解させるまでに至りました。

難しい話は置いておいて、本日ロールアウトされたこのナレッジグラフを早速試してみましたので、これを見ていただければその意味が一目瞭然かと思われます。

まずは昨日までのGoogleで「Testament」という言葉を検索してみましょう:

「Testament」とは、米国の80年代のメタルバンドですが、そのキーワード「Testament」としてより世界のウェブページで重要とみなされているのがこのバンド名であるため、検索結果順位の上から3つはそのバンドに関する結果が表示されている訳です。

しかし4つめを見ると、そのバンドではなく「Testament」という80年代の映画が表示されています。

これは、今までのGoogleが「Testament」という単語を単に単語としてのみとらえ、それら結果をひとまとめとしてインターネット上で重要であろう順番に並び替えていたというわけです。

そこで、今日からのナレッジベースという新しい武器を手に入れたGoogleで同じ検索をしてみましょう:

検索結果の表示順位は昨日までと同じであるものの、右側の表示が変わっています。

これは、あなたが検索した「Testament」が、バンドなのかそれとも映画なのかを尋ねているということです。

そこで、上のバンドの「Testament」をクリックするとこのようになります:

検索結果からは映画「Testament」に関わる情報が排除され、バンド「Testament」に関する結果のみが表示されました。

しかし、先ほどの選択肢で映画「Testament」を選択していれば、検索結果はこのように表示されるのです:

ここでは、バンド「Testament」についてのウェブページは一切排除され、映画「Testament」に関する情報だけが表示されているのがわかります。

この結果だけを見れば「なんと便利になったのだろう」で終わるところなのですが、この便利な結果を生み出すために、言葉の意味とその関連性をデータベース化するというかなり高度なナレッジグラフという仕組みが導入されたというわけです。

それがどういうことかというと、機械であるGoogleのエンジンが、「Testament」という言葉には「バンド名」と「映画名」という2つのメジャーな意味があると言う事を理解し、さらに「Testament」に関する検索結果すべてのうち、それぞれについてどれがどちらの意味に属するかを判断出来るようになったということなのです。

先ほど紹介したSPYWという仕組みでは、実は自分の人間関係であるソーシャルグラフから、たとえば「Spot」という単語が単なる「Spot」なのか、それとも友人が飼っている犬の名前が「Spot」なのかを判断するという高度な仕組みを実装してきました。

それに加えて、Googleの検索エンジンはさらに一般的に言葉がどのような意味を持つかをも判断出来る能力を備えてしまったのです。

これらふたつを組み合わせれば、Googleは一つの単語が世間でどのような種類の意味を持つかを理解するだけではなく、たとえばもしあなたの人間関係内で「Testament」が「映画」よりも「バンド」よりも違う意味を持った大切なフレーズである場合は、Googleはそれを優先してあなたの検索結果として掲示することも出来るというわけです。

(今は例として「Testament」のパーソナルな他の意味が例として思いつきませんでしたが、ここまですでに例として使ってしまっているので後の祭りでした。)

さて、このナレッジグラフが更に洗練され、ソーシャルグラフが成熟してくれば、それらを密接に組み合わせることによってGoogleは今までにない意味のある検索結果を、利用者一人一人に対して料理しながら提供出来るようになるでしょう。

そうなれば、各ユーザーは簡単にノイズを除去することができ、ユーザーに情報を押しつけたいウェブサイト運営者側はますます自力ではそのコンテンツをアピールすることができなくなるでしょう。

たとえできたとしても、そこで必要とされるのはテクニックを駆使したSEOではなく、人に価値を見いだされるコンテンツとして勝負するしかないという、インターネット本来のあるべき姿に近づくのかもしれません。

ただ、このGoogleの仕組み自体に欠陥があれば、有益な情報が更に埋もれてしまうというリスクもあるでしょう。まだ、機械は機械であると言わざるをえない時代だからです。

しかし、Googleは近年、Authorshipというコンテンツの著作者情報を著作者自体が自著のコンテンツとひもづけることができる仕組みを提供し、さらには機械的に重複したコピーコンテンツや意図的に作成したコンテンツを排除するパンダ・アップデートという仕組みを繰り返し導入し、オリジナルのコンテンツにより価値を置き、コピー物やコンテンツファームをクズ扱いできる仕組みを洗練してきています。

さらには、それに加えて今年に入ってからはペンギン・アップデートという過度なSEOを施したサイトを排除する仕組みまでを導入してきました。

それだけではありません、先ほどのSPYWにも関わることですが、Googleは既に大きな普及度を誇る+1ボタンによる、コンテンツに対する人間の評価までをもデータとして保有しています。

これらすべての精度がじわりじわりと高まり、近い将来実現できるであろう検索技術を想像するだけで、良い意味でも悪い意味でも身震いするのわ私だけでしょうか?

既にこのナレッジグラフの導入で、大きな検索体験の向上を実現したGoogleですが、今後それら各方向からの技術がどう合流するかによって、本当に人々が欲する理想的な未来の検索エンジンとなることができるかどうかが決まってくるでしょう。

さて、これだけ大げさな話をしておきながら、一つ私たちにとって大事なことに触れずじまいでいます。

それは、我が国日本ではほとんどのユーザーが知らないうちに取り残されてしまっているという事実です。

日本では、パンダアップデートが一切適用されず多くの重複コンテンツやコンテンツファーム(日本で言うコピペサイト含む)が野放しであるだけではなく、先ほどのソーシャルグラフを用いたSPYWパーソナライズド検索も適用されず、そして例に漏れず今回のナレッジグラフを用いたセマンティック検索も適用されないという結果となりました。

すでに、本国米国からくらべ、日本人が利用しているGoogleはその仕様が半年以上遅れた物となっています。

唯一ペンギンアップデートが適用されたのですが、その際にも一部では小さな騒ぎが起こっていたようですが、先述の3つがもしいきなり同時に日本でロールアウトされるようなことがあった日には、それに比べより大きなインパクトがやってくるでしょう。

そして、気づかないうちに既に過去となった日本のGoogle仕様に基づいたサービスを生業として依存している企業が数多く存在しているにもかかわらず、それが思ったよりも余り騒がれないという平和な国日本なのでした。

私個人としましては、その3つがGoogle.co.jpに合流する先を見て楽しみに待ってはおりますが、これらの事実を理解すれば実は急激に事業転換や施策を変えざるをえない方々も潜在的に数多くいらっしゃることと思われます。

これを読んではっとされた方は、未来の検索エンジンに向けて、一緒に素晴らしいコンテンツ制作を心が得るようにしましょう。笑

さて、皆様はこれを読まれてどう思われましたか?

この件に関しましてはGoogle+とFacebookそれぞれ以下のスレッドにてご意見をお待ちしております:

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最後に、Google公式のナレッジグラフについての公式プロモーション動画をどうぞ:

http://www.youtube.com/watch?v=mmQl6VGvX-c

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Written by 朝山 貴生

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